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ご予約の前に

食事とワインについて

基本的に近郊の食材と近郊のワインを組み合わせてお出ししております。土地の食材と土地のワインが必ずマリアージュするという意見には、ゾワっとしています。ただ流れに逆らわずに醸造されたワインは食材に寄り添ってくれます。特に狭いエリアで考えた場合、人と人が同じように誰とでも結婚できるわけではないと思ってます。その中でもベストな選択をし、もう少し互いの距離を縮められるように考えてます。

 

季節の食事とワイン

いらして頂くお客様にいつが1番良いですか?と聞かれる事があります。
雪の多い北海道民として雪の溶けた春は心が弾み、個人的にアスパラに想いを馳せていますが、
その季節、その瞬間で、それぞれの良さや特徴がありますので、ご予約される際の参考になさってください。


(春)
混植混醸の数種類の葡萄を一緒に醸造するスタイルのワインを軸に提供。ミネラル(苦味)と果実味をワインの骨格とし、冷涼な北海道ならではの酸と緊張感があります。
雪解け水が流れるように、春を迎える期待感とまだ肌寒さが残る季節を表現しているように思います。3月頃から雪の下で熟成し、蓄えた澱粉を糖に変え、凍える冬を耐えたじゃがいもや、同じ頃はじまる甘エビやボタンエビ、4月から出る山菜やゴールデンウィークから始まるアスパラなどと合わせて提供します。

=ワイン=
仁木 ルレーヴワイナリー MUSUBI
蘭越 伊藤農園      上里ブラン
など


(夏)
夏はキリッとした白と行きたいところですが、その気持ちを抑えて旨味のある酸の穏やかで春よりも少し温かみのある白ワインを中心に組み立てます。
6月から11月まで定置網の漁があるので、エビに加え魚種が豊富になります。夏は料理に酸を頻繁に使うので、ワイン自体にそれほど必要ないからです。またこの時期は基本的に肉は出しません。

=ワイン=
余市 登町 ドメーヌタカヒコ ナカイブラン
余市 登町 ドメーヌモン モンケルン
など


(秋)
昔はお盆過ぎれば寒くなる北海道でしたが、気候の変化により9月でも暑い日が続きます。
秋はキノコをメインに組み立てていきます。濡れた落ち葉や森の土を感じるワインを出したいと思ってます。
ただ、最近需要と供給が追いつかず、なかなか熟成したワインを出せなくなって来てしまいましたが、、

=ワイン=
余市 登町 ドメーヌタカヒコ ナナツモリ
など


(冬)
深い秋から冬は味わいも色調もしっかりとしたワインが飲みたくなります。香り豊かなケルナーや、力強い果実味とスパイスを感じるツヴァイゲルトを中心に構成します。この時期に飲みたくなるのはドメーヌアツシスズキの醸造したワインです。
温暖な地で収穫されるような日差しを感じるとまでは行きませんが、短い北海道の夏の太陽を纏った温もりのある味わいからも温まって頂きたいです。10月から狩猟が始まります。冬に向けて日に日に肉肉しくなって行きます。
エゾシカも肉よりも内臓、ヒグマやアライグマ、たぬきなど害獣として駆除された物も食材として使用します。
初めてご来店される方は春から秋までに初回訪問されることをお奨めします。

=ワイン=
余市 登町 ドメーヌアツシスズキ
トモブラン、トモルージュ
余市 登町 デーション
クロ ダ デーション(野鴨がある場合)
余市 登町 登醸造 セツナウタ
など


 

あくまで目安で必ずあるとは言えませんが参考になさってください。